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はるおのビジネスメモ・その他
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そうこうしてる間に、自分もとうとう33歳になった。

これはすごいことだ。


あの頃(出会い系サイトで睡眠時間を削って日記を更新してもさっぱり女子から
メールがなく悶々としてた頃)の自分からすれば、今日の自分の淡白さ(夜は
別として)(いや今日はそういうんじゃなくて)は予想だにしなかった。

今日の自分といえば、朝、淡々とperfumeを聴きながら会社に行き、淡々と
仕事をこなし、夜、淡々と涎を垂らしながら帰宅し、淡々と豚骨醤油ラーメンを
食べ、淡々とmixiのサンシャイン牧場の畑を耕してから寝る、という、おもしろみ
ゼロパーセンテージの日々を送っているだけだった。あとコン活パーティを
開催したりもしてた。淡々と。


そんなおもしろみマイナス200パーセンテージの自分の、33回目の誕生日。
その日、自分は淡々とした自分ではいられなかった。


というのも誕生日の1週間前――



「はるお、オマエ来週誕生日だよな。」

「え?あ、おン。そういえば。」

「みんなでお祝いするからさ、週末空けといて。」

「マジッすか!空けとくっつーか最初から空いてる。」

「はは…(悲しげに)。その代わりといっちゃなんだけど。」

「おう!なんでも言ってよ!」

「パーティでperfume踊ってもらうから。」

「…。」

「…。」

「…いや~。」

「踊ってもらうから。」

「いや~…今一応シミュレーションしてみたけど、それはちょっと…ないわ。」

「いや、踊ってもらうから。のっちとかしゆかはもう頼んじゃったから。」

「いや、頼んだって言われてもっつーかつーことはオレ…」

「あーちゃんだから。こないだコンサート行って実物のあーちゃんはチョー
 かわいいって言ってたじゃん。」

「確かにあーちゃんはテレビやYoutubeで見るのとは別人のようにかわい
 かったけどそれとこれとは恐らく別問題だと思うんだ。」

「もう頼んじゃったから。3人いないとperfumeにないから。」

「…。」

「…。」

「マジ?」

「大マジ。」

「…。」

「…。」(鼻がヒクヒクしてる)

「…ちなみに曲は…?」

「チョコレイト・ディスコで。」(ニヤニヤしてる)

「チョコレイト・ディスコですか。」

「チョコレイト・ディスコです。」(肩で笑ってる)

「そうですか…。」

「もう頼んじゃったから。」

「…。」

「…。」

「…ちなみにのっちとかしゆかは誰が…?」

「ゲイのBちゃんと女装家のMさん。」

「…この場合…100点満点のキャスティングだけども…。」

「もう頼んじゃったから。みんなはるおのために集まってくれるんだぜ?」

「…そうだよね。」

「そうだよ。」

「そうかー…。」(天を仰いでため息ひとつ)

「そうだよ。」

「…それでも棄権っていう選択肢は…

「ないよ。」(かぶせて)

「…ないよねー。」

「ないね。」

「ないかー…。」

「全然ない。」

「…。」

「…。」(目がマジ)

「…分かったよ!」

「やるでしょ。」

「オレ、やるよ!」

「あーちゃんでしょ。」

「あーちゃんだよ!(泣)」

「あーちゃんがいいんでしょ。」

「いや、あーちゃんがいいとかじゃなくて…。」

「じゃ、来週までにちゃんと振り付け覚えといてね。」

「…マジかー…。」

「あーちゃんがいいんでしょ。」

「…あーちゃんがいい…かな。あーちゃんで。」

「じゃ、よろしく。盛り上げるからさ。」

「オレだけ落ちてたらどうしよう…。」

「大丈夫。盛り上がるから。」



――それからの一週間。



自分は朝、黙々とチョコレイト・ディスコを聴きながら会社に行き、仕事を
しながらデスクトップにチョコレイト・ディスコのPVをエンドレスに流し、
喫煙所で一人のときに振りを確認し(人が来たら慌てて平静を装い)、
夜、黙々とチョコレイト・ディスコを聴きながら帰宅し、家でまた踊る、
といった具合にチョコレイトディスコ漬けの日々を過ごした。歌も覚えた。



そして、パーティー当日。


奇跡は起きた…。



「おはよーございまーす。」
 (ipodのイヤフォンしたまま)(聴いてるのはチョコレイト・ディスコ。)

「あー♪はるおクンおはよー♪」

「あ、Bちゃんおはよー。今日はよろしくね…。(苦笑)」

「よろしくー。じゃ、用意しよっか。そこ座って♪」

「え?振り付けの合わせしないの?」

「それはあとでするから♪それよりはるおクン、今日あーちゃんでしょ?」

「あーちゃんですけど…。(苦笑)」

「だからほら。あーちゃんになってもらうから。」






あーちゃんになってもらうから。






「…聞いてないけど。」

「あら、ホントー?(笑)じゃそこに座って♪」

「…。」(唇ムラサキ)

「ほら早く!もう時間ないんだから!」

「…。」(白目)



(お母さん。)



「ほら、見てこの衣装♪はるおクンでかいからこのワンピね。
 イモくさくてあーちゃんぽいでしょ♪」

「…実物のあーちゃんは結構かわいいんだよ…。」

「え!ウソ!はるおクンコンサート行ったの!?チョーうらやましい!
 あとこれ!ヅラとカチューシャ♪このカチューシャ、はるおクンの
 ために作ったのよ!顔よりデカくてカワイイでしょ??」

「普通の女の子がつけてれば…。」

「はるおクンだから似合うのよ!ハイ、じゃあじっとしててね♪」



(お母さん。)


(お母さん、ごめんなさい。)


(はるおは。)


(あなたの息子は、ちょっくら向こう側に行ってきます。)


(きっと無事で帰ってきます。)


(マジで。)




そうして自分は、かつてはるおであったところのあーちゃんは、あらゆる意味で
人生初のステージに向かった。



「かしゆかです♪」

「のっちです♪」

「あ~ちゃんです♪」

「3人あわせてー…」


「パッフュ~ムですッ♪」


「聴いてください!

 『チョコレイト・ディスコ』!!」




(イメージです)
(左端がはるおことあーちゃんです)



perfume、やり切った。




………



残念ながらステージは死ぬほど盛り上がり、アンコールは鳴り止まず、
別のイベントへの出演オファーまできた。(来たが即答で断った。)



そうこうしてる間に、自分は33歳になっていた。

33になっていたんだ。
 

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無題
お誕生日おめでとうございましたwwwwwwwwwwwwwww
白鳥 2009/12/21(Mon)11:16:39 編集
無題
ありがとう。(苦笑)
unko 2009/12/21(Mon)12:05:06 編集
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